ご挨拶

加藤 泰浩

高度成長時代の追いつけ追い越せから、すでに世界の先頭に立ち並んで競争する立場にかわり、我が国の科学技術の国際的な位置付けは大きく変わりました。お手本のない研究と開発、理解する能力に加えて創造する能力の育成など、科学技術立国は大きな転換期を迎えました。一方で、科学技術は人と社会を物質的に豊かにするだけでは責任を果たせず、大量エネルギー消費や自然環境保護など、人類の営みによる地球や宇宙への影響へも対応しなければなりません。このような課題は、ひとつの分野の研究成果や政策だけでは解決できず、複数の分野の叡智を総合的な視点から体系化して活用する必要があります。すなわち、工学のより一層の発展とそれを支える高度科学技術人材の輩出が望まれており、産業界といっそう密接な連携を取りながら、工学叡智の創出と人材育成が必要となります。

一般財団法人総合研究奨励会は、このような要請に対応するため、産官学の情報交換、国際交流、研究開発の推進を図り、持続可能な社会の構築に貢献することを目指しております。

一般財団法人 総合研究奨励会
代表理事 加藤 泰浩

助成・顕彰事業

助成・顕彰事業

総合研究奨励会では、公益事業として、若手研究者への海外渡航助成事業と総合研究奨励賞の授与事業を行っている。
海外渡航助成事業は、全国の大学に在籍する若手研究者(大学院生又は学術振興会特別研究員)で、外国において開催される国際研究集会、国際会議等に出席して研究成果等を発表する者に対し、20万円を上限として渡航費の一部を助成する事業である。ここ数年はコロナの影響で実施していなかったが、コロナ終息後は10名程度に渡航助成を行う予定である。
奨励賞授与事業は工学研究において優秀な研究成果を挙げた研究者を表彰し、副賞として奨励金を授与する事業である。毎年10月に公募を開始し、翌年5月に授与式を行っている。

若手研究者海外渡航助成

外国で開催される工学分野の国際研究学会等で研究発表する若手研究者に対し、旅費等の一部を助成します。

工学研究顕彰

21世紀を担う前途有望な人材の育成に資することを目的とし、工学研究において優れた業績を挙げたものを顕彰します。

研究会・シンポジウム事業

研究会・シンポジウム事業

総合研究奨励会では、教員が中心となって実施する研究会やシンポジウムの事務局を担当している。研究会には教員の研究分野に関係する企業等が参加し、教員~参加企業間での会合を定期的に開催し情報交換を行っている。教員と参加企業が情報交換の場を持つことによって、教員としては参加企業のニーズを把握することができ、また参加企業としては技術開発の方向性を把握できるという利点がある。情報交換の結果、教員と参加企業との共同研究に発展することも多い。また、シンポジウムは教員が研究成果を広く広報するために開催する場合が多い。シンポジウムで情報提供することにより企業との協力関係が樹立される場合もある。

法人事務局事業

法人事務局事業

総合研究奨励会では、教員が中心となって研究活動を行うための社団法人・財団法人などの設立業務~事務局業務を担当している。法人設立プロセスは、考証役場での定款認証と法務局への法人設立申請があり、おおむね2~3か月で設立できる。法人設立後は教員が中心となって研究活動を行うことになるが、法人としては理事会・総会・評議員会業務、決算業務、納税業務、契約業務等も行うことが必要となる。理事会は最低年2回の開催、総会・評議員会は最低年1回の開催が義務付けられており、また決算後2か月以内の納税も義務付けられている。総合研究奨励会では、このような業務を担当している。また、法人が外部研究資金に応募するときの必要書類の整備、契約関係事務処理なども担当している。教員が研究に集中できるよう支援を行っている。

調査研究事業

調査研究事業

総合研究奨励会では民間企業、国の機関との契約による調査研究事業も行っている。教員と協力して国の競争的資金への応募を行ったり、獲得した研究費の資金管理業務等も担当している。

人材派遣事業

人材派遣事業

総合研究奨励会では、2021年5月から人材派遣事業を開始した。開始以前から、大学・研究機関から研究室の秘書や研究者を探して欲しいという依頼が多くあった。そのため、人材派遣事業を本格的に開始することとした。人材派遣の条件については、派遣先の要望(業務内容、予算、勤務場所、勤務日数等)を確認すると同時に、候補者の希望する条件についても確認し、調整を行っている。

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賛助会員入会 のご案内

本会は、工学に関する研究を助成し、産業界と連携を保ちながら学術の発展に貢献することを目的として設立されました。
本会の趣旨をご理解いただき、ぜひ会員にお申し込み頂くようお願いいたします。

法人概要

名称
一般財団法人 総合研究奨励会
Foundation for the Promotion of Engineering Research
設立
昭和16年11月6日
代表理事
染谷 隆夫 Takao Someya
東京大学教授
東京大学大学院工学系研究科研究科長
所在地
〒113-8656
東京都文京区弥生2丁目11番16号
東京大学大学院工学系研究科
総合研究機構内
東京大学工学部9号館 1階
アクセスマップ
地図 
電話番号
03-5841-7661
メールアドレス
erf@erf.t.u-tokyo.ac.jp